最後に見たパリ

最後に見たパリ

最後に見たパリ

パリのとある小路から見た第一次大戦後から第二次大戦まで。ユシェット通りに住んでいたアメリカ人記者からみた、通りに住む人々の描写。いろんな背景をもったいろんな人が出てくるけど、各章に出てきて終わりかと思っていたら、本の最後まで、時代の流れの中で起こる、それぞれの人についてのいろんな出来事が描かれていた。世界史で知ってるこの時代の出来事、ヒトラーとかムッソリーニがしたこととかフランスの関わりとか、等身大でみるとこういうことなのか、と、結局陳腐な言葉でいえば、本当に面白かった。戦争関係以外の、おしゃべりとか、日常の生活にまつわるいろんな描写とか、そういうのも読んでてたのしい。第二次大戦がはじまって進むにつれ、通りの雰囲気もだんだん戦争色が濃くなっていくのは悲しいけれど。