刑事政策(浜井氏)

2円で刑務所、5億で執行猶予 (光文社新書)

2円で刑務所、5億で執行猶予 (光文社新書)

大変面白かった、自分の興味の対象はこういうことなんだろうなと思った。統計から出発して何となく考えられている”神話”の実際のところを伝えてくれる。
われ窓理論の効用や、受刑者プログラムの効果が有意にあるもの、ないもの、むしろ有意に逆効果のもの(スケアード・ストレート)、「高齢者が犯罪に狙われている」というイメージが、人口あたりの犯罪被害率という統計の数値ではむしろ若年者のほうが犯罪被害の率が高いこと…、被害感情と刑罰の重さが一致しないこと、裁判所という組織に属する裁判官の至りやすい傾向なども的確に指摘、犯罪理論のあたりも勉強になった。この本の述べるところの知識などを自分のものとした上で考えて行かなくちゃならないなぁと思いました。